芸術に関する精神的考察

松井智惠『置き去られた鏡』 ギャラリーノマル(大阪) 4/20/24

大阪滞在最後の夜、松井智惠の個展「置き去られた鏡」のクロージング・レセプションに出席した。前衛音楽家sara(ピアノ、perc)と磯端伸一(ギター)による音楽と、智恵、ヤンジャ、ミホによる日本語、韓国語、英語の詩の朗読という構成だった。最初は、パフォーマンスや、中央に吊るされた鏡を囲む抽象的で色鮮やかな版画をどう見たらいいのかわからなかった。やがて、混乱と抽象化によって作り出された空間の中で、私はこの人たちが誰なのか、自分が誰なのか、そして私たちが人生を通して経験するさまざまなアイデンティティについて考えた。

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ヴァレンティーナ・ベニーニ - 脆弱さのダンス(2024年アルル・フェスティバル・オフ)

レ・ランコントル・ダルル・デ・ラ・フォトグラフィーを見るためにフランスの美しいアルルに滞在していた間、私が最も楽しんで訪れた展覧会のひとつは、フェスティバルにはまったく参加していなかった。その代わりに、ヴァレンティーナ・ベニーニの個展「Dancing Vulnerability」があった。

Back to the Garden at Candy Live Jazz in Kyoto (April 17, 2024)写真提供:クリストファー・ペラム

キャンディ・ライブ・ジャズ・イン・京都のバック・トゥ・ザ・ガーデン(2024年4月17日)

京都に来て2日目の夜、西村琴乃(アルトサックス、ソプラノサックス)、柳原由佳(ピアノ)、池田あゆ子(パーカッション)のトリオを観に祇園のキャンディ・ライブ・ジャズに行った。誰一人として馴染みのないメンバーだったが、冒頭から彼らの...